2025年11月の記事一覧
こんにちは。
皆さんはお口の乾きが気になったことはありませんか?
口の渇きは「たんなる乾き」ではありません。
唾液は歯を守り、食べ物を飲み込みやすくし、口臭を抑える重要な働きを持っています。
唾液が減ると虫歯や歯周病、嚥下の問題、睡眠の質低下につながることがあるため、早めの気づきと簡単な対策が大切です。

今回は患者さんがすぐに実践できるチェック方法と生活で続けやすい対処法をお伝えします(*´∀`*)!
★気づきのサイン(まず自分で確認すること)
- 朝、口がべたついたり激しく乾いている
- 食事中に唾液がほとんど出ないと感じる
- 1時間に何度も飲み物を欲する習慣がある
- 舌や唇にひび割れや白っぽい膜がある
- 常用薬(抗ヒスタミン、抗うつ薬、利尿薬など)が多い、あるいは糖尿病や自己免疫疾患がある
これらのうち2つ以上あてはまる場合は生活習慣の見直しを始めてください。改善が見られないときは専門受診を検討します。
★今日からできる実践的な対策(続けやすさ重視)
- こまめに少量の水を飲む
- 一気に大量を飲むより「少量を頻回」にすることで唾液分泌を刺激します。外出時は携帯ボトルを持つ習慣を。
- 食後にキシリトールガムを噛む(5〜10分)
- 噛むことで唾液が増え、虫歯リスクも下がります。顎に負担がある人は噛む時間を短めに。
- 就寝前の習慣を整える
- 就寝1時間前からカフェイン・アルコールを控える。寝室の加湿は40〜60%を目安にし、口が開きにくい枕の高さを試すと改善することがあります。
- 低刺激の保湿製品を活用する保湿スプレーや唾液代用品、就寝時用ジェルなどを状況に応じて使用します。刺激の強い成分が入っていない製品を選んでください。
- 口腔ケアは丁寧に、でも優しく(*´︶`*)
強い摩擦は避け、低研磨の歯磨剤とフッ化物を使って正しくブラッシングします。うがいはやりすぎないことが大切です。
★見直すべき生活要因と薬剤の確認
- 喫煙は唾液分泌を低下させます。可能なら禁煙支援を検討してください。
- 抗ヒスタミン薬、抗コリン作用を持つ薬、利尿薬などが原因になることがあります。薬を自己判断で止めず、処方医と相談してください。
★受診の目安(早めに相談すべき場合)
- 数週間のセルフケアで改善しないとき
- 口の中に痛みや白い膜、出血があるとき
- 嚥下でむせる、体重が減っている、誤嚥性肺炎が疑われるとき
★歯科で受けられる診察と主な対応
- 問診と口腔の視診、簡易的な唾液量の測定を行います
- 保湿剤や唾液分泌促進薬の提案、唾液腺マッサージや義歯調整、口腔衛生指導を実施します
- 必要に応じて耳鼻科や内科と連携して全身要因を調べます
1週間試してみるプランは?
- 毎朝・昼・夜に水を少量ずつこまめに飲む習慣をつける
- 食後1回、キシリトールガムを噛む
- 就寝1時間前からカフェイン・アルコールを控え、就寝前に保湿ジェルを使用する
1週間続けて変化がなければ受診を検討してください
FAQ(患者向け簡潔回答)
- Q: キシリトールガムは毎日使っていいですか
- A: 唾液促進と虫歯予防に有効です。噛みすぎで顎に負担がかからないよう気をつけてください。
- Q: ドライマウス用の保湿スプレーは安全ですか
- A: 低刺激タイプであれば就寝前などに短期使用で効果が期待できます。使用説明に従ってください。
- Q: どれくらいで改善しますか
- A: 原因によりますが、生活習慣の改善で数週間以内に自覚改善が見られることが多いです。
ドライマウスは、歯や身体にとって様々な影響をもたらす可能性があります。
飲んでいる薬の副作用や、病気の症状として出る場合もあります。
まずはセルフチェックをしてみて、できる対策をしていきましょう(*゚▽゚)ノ
こんにちは。
11月に入りぐっとさむくなりましたね。
インフルエンザも流行っているみたいなので、お気を付けください(*ᴗˬᴗ)⁾
今日は、歯がしみる原因や応急ケアについてお話したいと思います。
歯がしみる症状は軽微な知覚過敏から重篤な歯髄炎まで原因が幅広く、対処法と受診のタイミングが異なります。
どういった症状なのか、こちらの記事で確認してみてくださいね!
◎痛みのタイプ別にまずチェックすること
●刺激で一瞬だけ「キーン」としみる
多くは知覚過敏や楔状欠損。刺激がなくなると症状も消えることが多い。
●冷たいものには反応せず、熱いもので長く痛む
歯髄炎(神経の炎症)の可能性があり注意が必要。夜間に強くなる傾向。
神経を取る処置が必要な場合が多い。
●咬むとズキンとする、あるいは持続する鈍い痛み
咬合性の亀裂や根尖性歯周炎、深い虫歯の疑い。
●複数の歯が同時にしみる/口全体がしみる
歯磨き過多や研磨剤の使用、薬剤性の一時的反応、全身性の要因を疑う。
●発熱や腫れ、膿が出る、顔面の腫脹がある
緊急性の高い感染。早急に受診が必要。
◎よくある原因と見分け方
●知覚過敏(エナメル摩耗や歯周退縮)
症状:冷たいものや風で短時間鋭い痛み。
見分けポイント:歯頸部のざらつきや根露出、歯磨き習慣。
●楔状欠損
症状:歯の根元にくさび形の欠損があり、冷刺激で鋭くしみる。
見分けポイント:歯頸部にV字状の削れが見える。
●二次う蝕(詰め物の周囲の虫歯)
症状:咬合時や冷温刺激で痛む。見た目に段差や変色があることが多い。
●歯髄炎・根尖性歯周炎
症状:熱い物で悪化、夜間痛、叩くと痛い、腫脹や発熱。
見分けポイント:冷温検査で強い反応、レントゲンで根尖陰影。
●咬合性の亀裂(クラック)
症状:特定の咬み合わせで鋭い痛みが出たり消えたりする。
見分けポイント:咬合時痛、咬合色の観察で亀裂が示唆される場合あり。
◎ 家で今すぐできる応急ケア(15分〜48時間の対応)
●刺激直後の対応
冷水でやさしくうがいして異物を除去する。強いうがいや熱湯は避けた方がいいでしょう。
●一時的な緩和策
ノンステロイド系の鎮痛薬を規定量服用(持病や常用薬がある場合は自己判断せず確認)して構いません。
●詰め物が外れた・欠けた時
出血がある場合は清潔なガーゼで圧迫止血。外れた破片は清潔な容器に保管して来院時に持参してください。
●噛むと痛む場合
痛む側で噛まないようにし、柔らかく温度差の少ない食品を摂りましょう。
●知覚過敏っぽい場合のホームケア
低研磨性の知覚過敏対応歯磨き粉を使用しましょう。強い力での歯磨きを避ける。
フッ化物配合製品の使用で症状が緩和することがあります。
●口腔衛生維持
優しくブラッシングし、刺激の少ないうがい薬で短期間ケアしましょう。刺激の強い市販薬の頻用は避ける。
◎受診までに準備しておくと診察が早く進む情報
- 症状の記録:痛みの始まった日時、誘因(冷・熱・咬合など)、持続時間、増悪時間帯(夜間など)。
- 既往・服薬:抗凝固薬や免疫抑制剤の有無、最近の歯科治療の履歴。
- 持参品:外れた詰め物や破片、痛みのある歯がわかる口腔写真(スマホ撮影で可)。
- 伝えるべきこと:痛みの程度(例:日常生活に支障があるか)、熱・腫れの有無、既往症。
◎歯科で行う検査と代表的な治療
- 診査:視診、打診、冷温検査、咬合検査、必要に応じてレントゲン撮影。
- 短期処置:感作抑制剤の塗布、接着による一時的な欠損封鎖、抗菌薬や鎮痛薬の処方(感染が疑われる場合)。
- 根本治療:知覚過敏なら再石灰化・歯肉の再付着促進、虫歯や二次う蝕は充填や被覆、歯髄炎が進行していれば根管治療。亀裂や歯根破折があれば保存不可の場合もあり、抜歯や補綴の検討が必要。
- 予防ケア:研磨剤の見直し、フッ化物やシーラント、生活習慣の改善指導。
FAQ
- Q: 冷たい物で一瞬だけしみるがすぐ治る。受診は必要?
- A: 頻度が少なければまず家庭での自己管理でよいが、回数が増える・持続する場合は受診した方がいいでしょう。
- Q: 知覚過敏用歯磨きはどれくらいで効く?
- A: 継続使用で数週間から1か月程度で効果が出ることが多いです。
- Q: 夜間に痛みが強くなる場合は?
- A: 歯髄炎の可能性が高く、早期受診を推奨します。
以上、歯がしみる時の原因や対処法、ケアについてのお話でした。
どういう風にしみるのか、よく状態を確認してその症状にあったケアをするのが大切です。
ご参考にしてみてくださいね(﹡ˆᴗˆ﹡)

